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「家の主」考

121109005_375434140488420_4863614113777526419_nこちらは、秋分の9月22日、奈良盆地の東側にある天理市の竜王山から登ってくる朝日を田原本町の唐古・鍵遺跡史跡公園から撮ったものです。
日の出といえば、昨年9月にリバティ大阪行ったときに、展示物の中でぴか一に印象に残ったのがアイヌの家の再現されたもの。朝日を取り込むため、窓は東側にあるという。そして家というものは女性のものであるとガイドさんから聞かされました。
その時、私は人権相談としてDV被害の相談に乗っており、また再婚して父となった人の暴力により、子どもの命が奪われる痛ましい事故のことが報道されていた時で、「そもそも家は古来、女性のものなんだ」という考え方はこういうことの解決につながるのではないか。大きくは、国家の平和につながることではないか。そんな大事な日本のルーツであるという気がして、暮らしの中に生かせる思想として組みなおすために深く考え、一文にまとめておこうと思いながら1年以上たちました。
かなり未熟なものではありますが、断片的な情報、日々暮らしの中で感じてきたことを組み合わせて、アイヌ文化に教えられた「家は女性のものである」について考え、自分自身も今の住処、拠点、かかわる場は(民法上の所有者が誰、ということには関係なく)わたしのものである、という感覚を大事に生きていく根拠にしていきたいと思います。
今から思えば夫の実家を姑の家であり、その家の主である姑として大事にすればよかったと思います。
そして今は、実家の母については、そこが当然ながら母の家であり、その主である母として大事にしようと思っています。
また、娘たちや次の世代の人たちが、その人らしい、気に入った空間で大事にされて当然だという暮らしであるよう願っています。

「家は女性のものである」とはどういうことだったのか。それは女性というか、その場所で近くの山や海で狩猟採集してきたものを食し、身に着けてという、自然と共生、自然の一部として暮らしている主体がありました。その暮らしの中で「こうであればもうちょっと快適だな、ますます幸せだな」という将来への思い描きもありました。そのことを実現してくれそうな建物を作ってくれたり、何か仕組みをつくってくれたりと「造る」人が現れました。思い描きが一致したところで一緒になりました。
それはちょっと発展した形だと農耕だったり、集落という仕組みだったりもしました。
つまり、今でいえば駅前の整備やダムをつくったり、という「開発」と稲作などの農耕、土地を耕すというカルチャーは本質的には変わりはないわけです。
そういう開発を受け入れた以前からその場で暮らしてきた主体が「家」を与えられ、主(あるじ)として大事にされたのではないかと思います。
畑作や建物づくりや、集落づくりはどうしても自然破壊は免れません。それでも受け入れ側の主体が「許可」した条件は、まだまだ圧倒的に自然との共生部分が損なわれないこと、巡っていく循環型サイクルが保たれていること、今風に一言でいえば、そういうことであったと思います。
ところが、だれが悪いということでもなく、どうしても循環サイクルから外れてしまう、排泄されて分解されて土にかえるわけでもなくゴミ、となってしまうもの、朽ち果て枯れて後、何かの形で蘇ることなく生命が引き継がれないものなどが次第に有形無形にたまっていきます。
それが諸々の「罪(積み、詰み。。)、穢れ(気枯れ)」というものではないでしょうか。
そのことを浄化する、リフレッシュさせる、カツ(活)を入れるものが台風だったり、雷だったりという人間にとって「災害」とされるものだという気がします。
三輪山近くに住むようになって特に思うことですが、台風が近づいて雨風が強くなってきている時、木々は喜びを感じているとしか思えないのです。
それは台風の浄化作用や、パワーを自然界は歓迎しているからではないでしょうか。
121456349_340418820358047_7062733292144039773_n「家とは女性のものである」ということから話が外れてきていますでしょうか。
そのような、自然の底知れぬ力を信じ、自然の一部として暮らすこと以上の強さはありません。
そのような中で人造の発展も取り込んでいく主体。その主体の思い描きに応えて生き生きと造り、発展させる主体。
そのような関係性で地球をつくりあげていくこと、その場をつくりあげていくことが幸福であり、平和である。
うまくまとめられませんが、それが「家は女性のものである」の核心ではないかと思います。
もう少し構築できたらと思いますが、まずはメモ代わりに記しておきます
こちらの写真は9月27日、大神神社摂社、檜原神社かた観た二上山に沈む夕日です。

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