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太陽光パネルのリサイクル

再び、遅ればせながら視察リポートです。
昨年10月18日、初めて「琵琶湖環境メッセ」に行ってきました。
その中で一番注目したのは、なんといっても太陽光パネルのリサイクルの現在と近未来について。
多少なりとも太陽光発電に関係していると、普及に反対する声として「廃棄方法が確立されておらず、早晩ゴミの山になる」ということを言われます。
わたしもパネルのリサイクルはとても気になるところです。
昨年春、とても希望の持てるリポートに出会いました。
高橋真樹氏の「全国ご当地エネルギーリポート」2017年3月31日
(うまくリンクできません。「全国ご当地エネルギーリポート」で検索してみてください)

書いてあったことの概要は
・太陽光パネルのリサイクル技術は日本が最先端
・リサイクル工場の集積地、北九州市で株式会社新菱さんが研究、実証。
難易度の高いガラスセルの分離に成功、多種・大量処理技術を確立、
2018年度めどに事業化を目指す。
・課題は採算ベースに乗る回収量を確保する回収ルートづくり
というものでした。


IMG_0508さて、琵琶湖環境メッセでプレゼン、展示されていたのは岩手の事業者さんでした。
複数社からなる「廃ガラスリサイクル事業協同組合」さん。
なんとかプレゼンの最中に滑り込み、後半部分を聞きました。
青年が温かな岩手訛りで、センセーショナルな演出もなく淡々、シンプル、真面目な説明。質問にも背伸びしない確実な回答をされていました。
展示ブースでは年配のご担当者に聞き込み。ご説明によると
・回収した太陽光パネルの枠・ガラス・発電層などをスピーディーに分離、リサイクルする機械を製作した。
・リサイクル機械の値段は約6000万、必要スペースは機械設置場所に30坪、作業場所に20坪、置き場に50坪で大体100坪ぐらいの建屋。
・回収拠点は現在のところ岩手・宮城・茨城・広島の4箇所(全国に増やしていく)
・そこでの廃棄パネル受入金額、1パネル3000円程度(持ち込みの場合。輸送費別)IMG_0923
つまり、こちらの事業者さんが回収、リサイクル事業を手がけているのと、
機械を売るのの両方されているということです。
まだ関西に回収拠点がなく、探している(募集している?)とのこと。

大量廃棄時代になると予想される2030年代−2040年代に向けて、絶対に必要な事業ですが、やはりそれまでに回収量と回収ルートが課題、というか未知数なのです。

菜の花プロジェクトでも今、廃油を回収してバイオディーゼル燃料化ということが全国的に一定定着し、最近は熱利用もできる場所でのバイオディーゼル発電所ということを検討もしています。
そんな時にもやはり、回収量と回収ルート確立という課題がついて回るのです。

IMG_0927太陽光パネルについては、原材料は新規の資源はゼロ、全てリサイクル。という時代到来が理想、絶対そうなるべきなのですが、そこに行き着くまでの採算性をどうクリアするか。
例えば近畿圏というある程度の広域化と輸送のしやすさの両立が少なくとも大事になってくるでしょう。
奈良にも信頼できる廃棄物処理業者さんや運輸業者さんがいます。
奈良にも回収拠点がつくれないか。
関連すると思われる多業種で連携して検討する余地はあると思います。
結果、奈良でのリサイクル事業化は無理となっても構わないので、知恵を寄せ合い研究ができるよう、近々から働きかけを始めたいと思っています。

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